ティーバッグ素材とマイクロ・ナノプラスチック|研究と当社の考え方|なごみナチュルア

TEA BAG MATERIAL

ティーバッグ素材とマイクロ・ナノプラスチックについて

毎日、熱いお湯に触れるものだから。
私たちはティーバッグの素材にも目を向けています。

ティーバッグは、茶葉やハーブを手軽に愉しむために広く使われています。 一方、ティーバッグの素材には紙、ナイロン、ポリプロピレン、 植物由来素材などさまざまな種類があり、 近年では一部のティーバッグから マイクロプラスチックやナノプラスチックなどの微細な粒子が 熱湯中に放出される可能性について研究が進められています。

nagomi-NATULURE(なごみナチュルア)では、 こうした国内外の研究にも目を向けながら、 美味しさや使いやすさだけでなく、 食品に直接触れるティーバッグ素材についても慎重に選択しています。

CURRENT EVIDENCE

現在の研究から分かっていること

1.粒子の放出

プラスチックを含む一部のティーバッグから、 抽出時にマイクロ・ナノサイズの粒子が放出されることを報告した研究があります。

2.研究は進行中

粒子数や大きさは、素材、温度、抽出時間、測定方法などによって大きく異なります。

3.人体影響は未確定

人が通常の飲用によって摂取した場合の健康影響やリスクの大きさについては、 現時点では十分に確立されていません。

マイクロプラスチック・ナノプラスチックとは

プラスチックが非常に小さな粒子となったものは、 一般にマイクロプラスチック、 さらに小さなものはナノプラスチックと呼ばれています。

これらは環境中だけでなく、 水、食品、空気、食品包装など、 私たちの身の回りのさまざまな場所から検出されることが報告されています。

ティーバッグについても、 特にプラスチックを含む素材を熱湯で使用した場合に、 微細な粒子が抽出液中へ放出される可能性について研究されています。

RESEARCH 01

2019年 マギル大学の研究

2019年、カナダのマギル大学の研究グループは、 ナイロンおよびPET(ポリエチレンテレフタレート)を使用した 市販のプラスチック製ティーバッグについて調査しました。

研究ではティーバッグから茶葉を取り除き、 95℃の湯に浸して通常の抽出条件を模擬したところ、 1袋から約116億個のマイクロサイズ粒子と 約31億個のナノサイズ粒子が 放出されたと報告されました。

この研究は、プラスチック製ティーバッグから 微細粒子が放出され得ることを広く知られるきっかけとなった研究のひとつです。 一方で、報告された粒子数については、その後、 測定・同定方法をめぐる学術的な議論も行われています。

参考文献

Hernandez LM, Xu EG, Larsson HCE, et al.
“Plastic Teabags Release Billions of Microparticles and Nanoparticles into Tea.”
Environmental Science & Technology, 2019, 53(21), 12300–12310.

原著論文を見る  | マギル大学の研究紹介を見る

RESEARCH NOTE

研究結果の数字は、どのように考えればよいのでしょうか

科学研究では、ひとつの研究結果が発表されたあと、 他の研究者によって測定方法や解釈が検証されることがあります。

2019年のマギル大学研究についても、 2020年にドイツ連邦リスク評価研究所などの研究者から、 報告されたすべての粒子を マイクロ・ナノプラスチックとみなすことができるかについて 測定手法上の疑問が提示されました。

これに対し、マギル大学の研究グループも回答を発表しています。 そのため、「1袋から必ず何十億個放出される」と すべてのティーバッグに一般化して考えることは適切ではありません。

一方、その後もさまざまな研究で、 プラスチックを含むティーバッグから微細粒子が放出されること自体は 報告されています。

2020年のコメント論文を見る  | 研究者による回答を見る

RESEARCH 02

2024年 バルセロナ自治大学の研究

2024年には、スペインのバルセロナ自治大学(UAB)などの研究グループが、 市販ティーバッグから放出される微細粒子について研究を発表しました。

調査対象となったティーバッグには、 ポリプロピレン、ナイロン6、セルロースを 主な構成素材とするものが含まれており、 通常の抽出を模擬した条件で マイクロ・ナノサイズの粒子が確認されました。

また、抽出された粒子を ヒト由来の複数の腸管細胞に曝露する in vitro(培養細胞)実験を行い、 細胞の種類や粒子の材質によって異なるものの、 細胞内への取り込みが確認されました。

重要な点:
この研究は培養したヒト由来細胞を用いた実験です。 実際に人がお茶を飲んだときに同じ現象がどの程度起こるのか、 また、それによって健康被害が生じるのかを 直接証明した研究ではありません。

参考文献

Banaei G, Abass D, Tavakolpournegari A, et al.
“Teabag-derived micro/nanoplastics (true-to-life MNPLs) as a surrogate for real-life exposure scenarios.”
Chemosphere, 2024, 368, 143736.

原著論文を見る  | バルセロナ自治大学の研究紹介を見る

RESEARCH 03

2026年 系統的レビュー

2026年には、ティーバッグからのマイクロ・ナノプラスチック放出について、 2025年末までに発表された研究を整理した 系統的レビューが公表されました。

このレビューでは、 特にプラスチックを含むティーバッグが、 抽出液や環境へのマイクロ・ナノプラスチック放出源になり得る と整理されています。

一方で、研究によって測定方法や抽出条件が異なるため、 報告される粒子数には大きなばらつきがあります。 著者らも、検出・測定方法の標準化と、 人体への毒性や健康リスクを評価するための さらなる研究が必要であるとしています。

参考文献

Sanei ME, Abedini A, Khezerlou A, et al.
“Tea bags as hidden source of micro- and nanoplastics: a systematic review for food safety.”
Current Research in Food Science, 2026, 12, 101425.

系統的レビューを見る

HUMAN HEALTH

人体への影響については、現在も研究が続いています

マイクロ・ナノプラスチックについては、 食品、水、空気などを通じて人が曝露する可能性について 世界各国で研究が進められています。

世界保健機関(WHO)も、 食品・飲料水・空気などからの マイクロ・ナノプラスチックへの曝露と 人体への影響について科学的知見を整理しています。

ただし現時点では、 人が日常生活で摂取する量と具体的な健康影響との関係には 重要な不確実性が残っており、さらなる研究が必要 とされています。

このため、なごみナチュルアでは 「プラスチック製ティーバッグを使用すれば健康被害が起こる」 と断定することはしていません。

現在分かっている研究結果と、 まだ分かっていないことの両方を踏まえたうえで、 食品に直接触れ、熱湯で使用する素材だからこそ 慎重に選ぶという考え方を大切にしています。

WHO「Dietary and inhalation exposure to nano- and microplastic particles and potential implications for human health」

OUR APPROACH

なごみナチュルアのティーバッグ素材への考え方

nagomi-NATULUREでは、 ティーバッグには植物由来の生分解性素材を採用し、 ナイロン製ティーバッグは使用していません。

ティーバッグは、お茶を淹れるたびに熱湯へ直接入れるものです。 そのため私たちは、茶葉やハーブなどの原料だけではなく、 それを包む素材についても商品品質の一部と考えています。

私たちが植物由来の生分解性素材を選ぶ理由は、 ひとつの研究だけによるものではありません。

  • 食品に直接触れる素材であること
  • 高温のお湯で繰り返し使用される用途であること
  • プラスチックを含むティーバッグからの微細粒子放出に関する研究があること
  • 環境への負荷についても考えたいこと
  • 今後の研究や技術の進歩にも継続して目を向けたいこと

こうしたことを総合的に考え、 美味しさ、品質、使いやすさ、環境への配慮の バランスを考えながら素材を選択しています。

「植物由来・生分解性」について

「植物由来」とは、素材の原料の全部または一部が植物資源に由来することを示すもので、 「生分解性」とは、一定の条件下で微生物などの働きによって 分解される性質を持つことを表します。

これらの性質だけをもって、 使用時にあらゆる微細粒子が一切発生しないことや、 どのような環境でも短期間で完全に分解することを 意味するものではありません。 なごみナチュルアでは、素材の特性や使用用途を確認したうえで採用しています。

参考文献・資料

1.Hernandez LM, et al.(2019)
Plastic Teabags Release Billions of Microparticles and Nanoparticles into Tea.
Environmental Science & Technology 53(21):12300–12310.
DOI:10.1021/acs.est.9b02540

2.Busse K, et al.(2020)
Comment on “Plastic Teabags Release Billions of Microparticles and Nanoparticles into Tea”.
Environmental Science & Technology 54(21):14134–14135.
DOI:10.1021/acs.est.0c03182

3.Hernandez LM, et al.(2020)
Response to Comment on “Plastic Teabags Release Billions of Microparticles and Nanoparticles into Tea”.
Environmental Science & Technology 54(21):14136–14137.
DOI:10.1021/acs.est.0c06422

4.Banaei G, et al.(2024)
Teabag-derived micro/nanoplastics (true-to-life MNPLs) as a surrogate for real-life exposure scenarios.
Chemosphere 368:143736.
DOI:10.1016/j.chemosphere.2024.143736

5.Sanei ME, et al.(2026)
Tea bags as hidden source of micro- and nanoplastics: a systematic review for food safety.
Current Research in Food Science 12:101425.
DOI:10.1016/j.crfs.2026.101425

6.World Health Organization(2022)
Dietary and inhalation exposure to nano- and microplastic particles and potential implications for human health.
WHO資料を見る

本ページの情報について

本ページは、ティーバッグ素材およびマイクロ・ナノプラスチックに関する 公表された研究・公的資料をもとに、 nagomi-NATULUREの素材選びへの考え方をご紹介するものです。 特定のティーバッグ素材について健康被害が生じること、 または特定素材の安全性を保証することを目的としたものではありません。 研究結果は、対象素材、抽出条件、測定方法等によって異なり、 科学的知見は今後更新される可能性があります。

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一杯のティーを、素材から考える。

なごみナチュルアでは、原料だけでなく、
製造工程や食品表示、ティーバッグなどの包装素材まで、 一杯がお客様のもとへ届く過程を大切にしています。

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